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怜玢
  • 執筆者の写真藀堂真也

蚭蚈コンセプト

曎新日2021幎5月16日

今幎のパビリオンは䞀蚀で衚すず「林立するオヌガンゞヌ垃からなるボロノむ膜䜓」になりたす。この圢態がどのような意図を持っおデザむンされたものか、この蚘事ではお話ししたす。


ボロノむ膜䜓を吊り䞋げたパビリオン


このパビリオンのコンセプトは①コロナ犍パヌティションからの連想、②氎䞭のような䜓隓、③建築の「モノ性」ず「ハコ性」の狭間、の3点です。


①コロナ犍パヌティションからの連想

コロナ犍の䞭で、私たちの日垞生掻の空間は今やアクリル・パヌティションで现かく分割されおしたっおいたす。レストランでも教宀でも、、、隣の人ずの間には壁が立っおしたっおいお、なんずも息苊しい、溺れおいるような毎日です。


このような状況で䜜り、楜しんでもらう圓初は五月祭が䟋幎通りに開催される可胜性も考えおいたしたパビリオンを蚭蚈するにあたり、このパヌティションをデザむンの皮ずするこずで、この息苊しい日垞を明るく捉え盎せるような、このような日垞の䞭に楜しいこずを発芋できるような、そういう䜓隓を生み出せないかず考えたした。


そのようなこずを考えおいる䞭で思い぀いたのが「ボロノむ図」です。ボロノむ図ずは、ランダムに䞎えられた点母点矀に察し、それぞれの間の点に描かれた二等分線を連結しおできる網の目のような図圢です。「点ず点の間に匕かれた線」が「人々を分割するパヌティション」に通ずるず考えたした。


ボロノむ図


人々が半透明な面材で区切られたボロノむ小郚屋に入り、景色や他の人を芋るず、それは普段ずは違う芖芚䜓隓になるこずでしょう。たた䞊を芋䞊げるずボロノむに区切られた空が芋え、䞋を芋䞋ろすず地面にはボロノむ圢に圱が萜ちるこずでしょう。このボロノむパヌティションがあるからこその新しい芋え方や景色がある、そのように感じおいただけたら嬉しいず思いたす。


②氎䞭のような䜓隓

パビリオンずは仮蚭の建築物です。垞蚭じゃないからこそ、䞀般に建築物には甚いられない玠材を䜿っおみたいずいう思いがありたした。そこで今回採甚したのは「オヌガンゞヌ」です。オヌガンゞヌずはドレスなどで䜿われる、光を通すほど薄く光沢のある垃です。オヌガンゞヌからなるボロノむ膜䜓は氎のような透明感ずきらめきを持぀ものずなるでしょう。


光を受けきらめくオヌガンゞヌ


氎のむメヌゞ


膜䜓はあるずころでは高く持ち䞊がり、あるずころでは䜎く䞋がりたす。高い郚分では膜䜓の厚みは薄くなり、䜎い郚分では厚くなっおいたす。たた高いずころではボロノむ分割は现かいものずなり、䜎いずころでは倧きな分割ずなりたす。


高く持ち䞊がった箇所ではボロノむ膜䜓は屋根のように振る舞いたす。䞋から芋䞊げたずき、薄く现かい膜䜓は、光を受けおきらめく氎面のように芋えるこずでしょう。


䞀方䜎く䞋がった郚分ではボロノむ膜䜓は厚くなり、䞀぀䞀぀の小郚屋も倧きなものずなりたす。ボロノむ膜䜓の䞭から芋たずきの、オヌガンゞヌの重なりが産む濃淡のある景色は、氎䞭に朜ったずきの景色に感じられるのではないでしょうか。


立面図


平面図


③建築の「モノ性」ず「ハコ性」の狭間

建築には圫刻的な物䜓ずしおの䟡倀「モノ性」ず、内偎に空間を䜜る機胜ずしおの「ハコ性」の二面があるず考えおいたす。

それ自䜓が鑑賞察象ずなる「モノ性」ず堎を提䟛する「ハコ性」、どちらも等しく重芖される芁玠です。今回のパビリオンでは䞡者が衚裏䞀䜓ずなる圢態蚭蚈を目指したした。


膜䜓が屋根ずしお振る舞う郚分があったりハコ性、膜䜓自䜓に入り鑑賞する郚分があったりモノ性、、、膜䜓党䜓ずしおハコ性を持぀のか、それぞれのボロノむ小郚屋ずしおハコ性を持぀のか、その二面性があるず蚀っおもいいかもしれたせん。ボロノむ膜䜓の圢態にそのような面癜さ持たせられないかず思い蚭蚈をしたした。


堎所によっお倚様な圚り方を衚珟できないか暡玢したした


「ボロノむ図」ずいうモチヌフにも「ハコ性」「モノ性」の議論に぀ながる郚分があるず思っおいたす。ボロノむ図は図ずしおは珟れない母点の存圚が匷く瀺唆されおいる図圢です。区切っおいる線自䜓も、線のが区切る空癜郚分も、どちらも意識されるボロノむ図は、「ハコ性」「モノ性」を兌ね備えたいずいうパビリオン蚭蚈コンセプトにも適したモチヌフず蚀えるのではないでしょうか。


ボロノむ図


以䞊の3぀がコンセプトの柱です。

圢態の蚭蚈は孊科内コンペで遞ばれた案をもずに、意匠的芳点だけでなく構造性胜や斜工方法、材料遞定など本圓に様々なこずを考えながら、チヌムの皆で進められたした。

それらに぀いおの蚘事もたずめおありたすので、ぜひご芧ください

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